BLUE-MOON RAY

石の話と、映画の感想を少し。


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Dr.パルナサスの鏡

今日はヒース・レジャーの遺作となった、「Dr.パルナサスの鏡」を見てきました。
ヒース・レジャーが演じきれなかった部分をジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルが代役しているところも話題となっていますが、これはなかなか深い映画です。
正直、もう2,3回みればまたわかることもあるとは思いますが・・・とりあえず現段階の感想です。

ネタばれ含みますので、ご注意ください。
パルナサス博士の移動劇場の目玉は、「人間の散在意識を映像化できる鏡」です。
鏡の中に入った人の潜在意識をそのまま映像として体験することができ、そのなかで出会う選択肢に正解すると、身も心も生まれ変わったようになる、優れものです。

とはいえ、演出&仕組みをなかなか理解してもらえずに、お客さん達ともめたり、警察がやってきたり、見物客すらいない状況だったりと厳しい毎日が続いています。

ある日、橋の欄干の下で首をつっている瀕死の男を助けます。実は彼は今後のパルナサス博士にとって、重大なキーパーソンとなっていく人物なのでした。

なかなか、最初に見たときには理解しがたい映画でしたが、時間がたってだいぶ理解できてきたので、私なりの見解で感想を書いていきます。

まず、世界観がかなりシュールなので、見ているうちになにがなんだかわからなくなっていきます・・・が、おそらくテリー・ギリアム監督は「より良い未来を築くためには、今この現状を打破していかなくてはならない」ということを言いたかったのではないでしょうか。

パルナサス博士は、永遠の命を手に入れるために悪魔と契約をします。「善と悪・闇と光・陰と陽・・・相対する二つの道が存在するとき、人間はどちらを選ぶのか?」を賭けの対象として期間を決め、一人でも多くの人間を取り込めたほうが勝ち、というものです。
その舞台となるのが、パルナサス博士の持つ大きな鏡の中の世界なのです。

パルナサス博士が負けたとき、愛しい妻との間の娘を悪魔に差し出すことを約束しますが、なかなか勝つことができません。そして最終期限となる娘の16歳の誕生日が近づいてきますが・・・。

パルナサス博士は元々は僧侶で、物語を語り継いでいくことを使命とし、日々修行に励んでいたのでした。そこへ悪魔がやってきて、「お前が物語を語らなくとも時はめぐり、変わることなく世界は動き続けているのだから、もっと楽しいことをしようじゃないか?」と誘惑します。
「自分が物語を語り継がなければ世界は終わる・・・」というパルナサス博士の驕りが、心の隙を作ったのだと思います。悪魔を呼んでしまったのは、パルナサス博士の心が原因だったのではないでしょうか。

悪魔と契約を交わしてしまったのは、自分の心の未熟さを自分で理解するために選んだ、まず初めの試練だったのでしょう。

それから、1000年のときを過ぎて現代のロンドン。
何もできずに過ぎていく日々に絶望しかけていたパルナサス博士に、神様は救いの手を差し伸べます。それが、ヒース演じる青年だったのですが、彼のアイディアと営業によって、移動劇場は大繁盛。しかし、それでも悪魔との賭けにはもう一歩及ばず、結果娘を手放すことになり、今まで得てきたものを全て失うことになってしまいます。

しかし、それこそが新たな始まりだったのです。「悪魔と契約してしまった」カルマ、「自分が世界を作り出しているのだという驕り」のカルマ、「娘を手放したくない」という執着・・・。それらを手放すことを許された・・・自分で許すことができたのではないかと。

思うに、ヒースが演じている青年は、パルナサス博士の鑑として彼の前に現れたのだと思います。青年は孤児を助ける慈善事業の成功者・・・として世の中から名声を得ている人物でした。しかし、名声を得るためには手段を選ばず、子供達に虐待まがいのことをしたり、資金のために盗みを働いたり・・・と、二面性のある人物でした。その裏の事実が発覚して警察から追われている身だったのです。

初めのうちは本当に子供達を助けたい、という純粋な思いをもっていたとしても、現状を知るにつれきれいごとではすまなくなり、世間からさまざまな誘惑が訪れて、どんどん堕ちていってしまう・・・という事実。
きっと、パルナサス博士も純粋な信仰心を持つが故、悪魔に狙われてしまったのではないでしょうか。

それでも、なんとかしたいという思いが神様まで届き、やっと素直に自分の人生を振り返ることができ、全てをリセットできたのでしょう。
悪魔との契約を破棄することができるのも、結局は自分だということかもしれません。

人間一人の人生を救うために、悪魔すら派遣してしまう神様の愛、ということでしょうか?
そう考えると、悪魔だって恐ろしいだけの存在ではないのかなー、なんて思ってしまいます。









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テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画

  1. 2010/02/16(火) 23:20:52|
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